ディレクターの仕事をしていると、漫画家さんが描き上げた作品をチェックして修正の赤字を入れたりする。
漫画家さんから「終わりました」と連絡がきて対応するのだが、赤字を入れるぐらいなら修正してしまった方が早い場合は自分で直してしまうので、漫画家さんの負担は減るし対応のレスポンスも速くて助かると感謝されている(笑)。

この『対応の速さ』というのが重要で、漫画家さんからは「2〜3日連絡が取れない会社だって普通にあるし、1週間とか10日も待たされる会社だとコッチも後回しにしてしまう」なんて話も聞く。

オレは連絡が来た時点でまず見た事・受け取った事を連絡するし、「(明日の朝までに)(今日の夕方までに)一度状況を伝えて、いつ戻せるか連絡します」というスタンスなので、漫画家さんもスケジュールが組み易くなり、積極的に協力してくれる事でより良い関係が生まれる(笑)。

オレは他の仕事をしている最中でも中断して漫画家さんの対応を優先するのだが、漫画家さんと同様にオレの報酬は作品が1本完成して納品した時点で発生するので、例えば月末にラフのチェックをお願いされても、ラフ以降の工程である線画や色入れまでは終わらないし、納品を含めた報酬も来月に繰り越しになってしまう。

それならば自分の仕事として、他からの依頼であるシナリオなどを納品してしまった方が今月の利益になるのだが、漫画家さんのチェックを後回しにすると待たせる事になってしまうので止める訳にはいかない(苦笑)。

オレに任せる事で納期が遅れる訳でもなくクオリティも上がる。漫画家さんの負担も減って皆んながwin-winの関係なので、オレが自分の事だけを考える訳にはいかないのだ(苦笑)。

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だから月末に「終わりました!」なんて連絡がきて、「(えぇっ? このタイミングで?)」なんて思っても、自分の仕事を中断しなければならない(苦笑)。

それで報酬を得ている訳だし、オレの様な仕事は信用を売っている部分も大きい。
成果という実績と同じくらい『任せて安心』だと思わせる為には、クオリティと同じくらい対応も重要なのである。

それを繰り返してきたからクライアントと漫画家さん両方から感謝されている訳だが、未だに誰とも会った事はないし、長髪ロン毛のハーレー乗りだというオレの本性は誰も知らないのだった(苦笑)。

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