昨日呑みに行った馴染みの店で、久しぶりに『マグロのなめろう』を食べた(笑)。

マグロを使う『なめろう』は珍しく、これは本当に美味い。裏メニューなので忙しい時など断られる時もあるのだが、あれば必ず食べているオレたちお気に入りの鉄板メニューである(笑)。

通常『なめろう』と言うとアジなどを使う事が一般的だが、このマグロという着眼点に驚いたオレは、よく行く沼津の馴染みの店で大将にも教えてやった。

すると意外にも大将は知っていて「アレは確かに美味しいよね」と言われた。知っているのに使わない・出さなかったのである。
理由はおそらく『採算が取れないから』で、マグロよりもアジの方が安い。わざわざマグロを使った所で儲けが少ないし、新鮮なアジが目の前で獲れる沼津なら、マグロを選ぶ必要がないのだろう。

もう1つ気がついた事で、『なめろう』は包丁で細かく身をすり潰す為に、どうしても調理後は小さくなってしまう。もともとチビチビ食べながら酒を呑むツマミみたいなものだし、沼津で必ず立ち寄る別の店でもサイズが大きいとは言えない。これは身をすり潰した調理の結果であり、こういう料理なのである。

だが、オレたちが行く馴染みの店は遥かにデカイ。そして沼津のアジのなめろうよりも安いのである(汗)。これが本当に衝撃で、ひとえにマスターの好意なのだ。

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ちゃんとマスターに理由を聞いた事はないのだが、以前マスターがこの店に来たばかりの頃、向かいにあった食券制のラーメン屋のラーメンをご馳走した事がある。向かいの店なので他の店員さんは皆んな食べていたのだが、幼い子供が3人いるマスターは昼メシも不自由なのだろうと勝手に察してご馳走した事があり、そういった理由も関係してるのかも知れない。

毎週週末になると2駅分を歩いて来る常連夫婦の為に、マスターがサービスしてくれる事。
オレが飲む赤ホッピーを2本だけ入れてくれている事を含め、義理を受けている事を痛感するし、オレはこれからも通って受けた義理を返したいと思っている。

この前店に行った時、新しく女の子のバイトが入っていた。
オレたちはいつもマスターの方から「いつもので?」と聞かれて赤ホッピーが出されるのだが、新しいバイトの子はそんな事を当然知らない。
それを察してなのか、オレたちのテーブルだけはマスターがオーダーを聞きに来て、やっぱり「いつもので?」と注文を聞き、奥で女の子に「シゲさんだよ」と説明していた。
その姿が無性に嬉しくて、オレはやっぱりこの店が好きだし迷惑はかけられないし、これからも通おうと胸に誓った。
お店と客との理想的な関係だと思うし、こういう店が多いオレは、幸せ者なのだと思う。

*後日『マグロのなめろう』は「シゲさんしか出してない」と言われてしまったので、他の人が注文しても断られると思います(汗)。ノロケばなしになってしまって申し訳ないが、もし融通の効くお店があれば、美味しいので是非一度食べてみて下さい(笑)。

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