昨日タカさんが高知に行った話をしたが、お薦めとは言え距離が距離だけになかなか足を運ぶ事が難しい土地で、試しに行ってみたタカさんが無事に満足してもらえて良かったと思う。

去年の今頃にはダニエルが「行ってみる!」というので、同じ様に細かくサポートしたのだが、夫婦2人で行ったダニエルもすっかり気に入ったらしく、「是非また行きたい!」とうるさいぐらい乗り気だ(汗)。

いくら「美味しいよ」と薦めたところで、こればっかりは食べてみなければ解らない。「良い所だよ」と言ったところで感じ方、捉え方はさまざまだ。自分のブログだからこそ「楽しかった」と発信しているものの、実際に行った人が楽しくなかったらどうしよう、美味しくなかったらどうしようという不安も正直ある(汗)。

そこはもう「ごめんなさい」としか言えないけれど、サービスセンターや観光案内所には明らかに載っていない、『地元の人しか知らない情報』は強力なアドバンテージだし、オレたち夫婦が頻繁に足を運ぶ最大の理由は、料理よりも土地に暮らす人たちの『人の良さ・温かさ』である。

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だからこそ右も左も解らない状態で行ったとしても「オレたち夫婦の写真を見せてくれ」と伝えれば、相手も親切にしてくれるし、安心して楽しめる。さすがに美味しい料理だけなら、飛行機で海を渡る土地まで安易に紹介はできない(汗)。

タカさんやダニエルと一緒に写真に写っている板前さんは、10年以上の長い付き合いになるが、初めて会った時は別のお店の板前さんだった。初めて来て右も左も解らず独りで呑んでいるオレに、注文してない焼き魚を突然出して来て、「酒のアテに食え」と声をかけてくれた事がキッカケ。それから何度も足を運び、店が代わるとオレも新しい店を贔屓にする様になって、奥さんを紹介してもらい、今では行けば「競輪で勝ったから仕事が終わったら呑みに行こう」と誘われる様な関係にまでなった(笑)。

満席で座るスペースが無くても調理を放り出して席を確保してくれ、「もう少しで空くから」と折り畳みイスを出してお店の片隅で待たせてくれるが、当然他にそんな人はいない。ただの観光客だったオレにとって、そんな義理を受けてしまったら何としても返さねばと思うし、やっぱり嬉しいのは『人の温かさ』なのだ。

実際に行ったタカさんにもダニエルにも、「お酒だけはこの店で注文して欲しい」とお願いしているのだが、それを言われた板前さんはとても喜んでくれる。

もちろん板前さんだけに限らず、本場のウナギを食べようとしたら「四万十川のウナギなんて筋肉質で脂も何もないから美味しくない」と別の店を教えてくれた元893のオヤジさんや、別エリアで朝から呑めるお店を教えてくれた常連客、ヨメさんに何着も着物をくれたお婆ちゃんや、朝から神社に行って交通安全のお守りを買って来てくれた人、まかない料理でメニューには載ってない裏メニューも、いくつ教えてもらっただろうか。

そういった総合的な魅力を含めてお薦めできる場所で、ハマらなければ仕方がないが、気に入って足を運ぶ事によって、それぞれの関係が新しく生まれれば良いなと思う。

行く人はオレが何年もかけて築いた関係の距離を縮められて、お酒を注文してくれるのでお店の人も喜ぶ、オレも義理を返せる。

全員がwin-winの関係で、よっぱり世の中『義理』は大切なのだ(笑)。

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