マーコさんが亡くなった翌日、安◯さんの店に行った

突然現れたオレたちを見て驚く安◯さんに「ショボくれてるだろうから喝を入れにきたよ♡」なんて声をかけると「昨日は日本酒を呑み過ぎた」と言っていた

マーコさんは夏場という事もあってか今日お通夜で明日は告別式、あっという間だという

安◯さんに高知へは帰らないのか?と聞くと、急で飛行機も取れないし帰らないという

「じゃあ今日はマーコさんの悪口を言って呑もうゼ」と昼間っから安◯さんとオレとヨメさんの3人で呑んだ

安◯さんにとってマーコさんは最後の幼馴染で、もう他の友だちはみんな亡くなってしまったらしい

安◯さんが日本酒を呑みながらチェイサーがわりにビールも頼んで一緒に呑むような人なので、悪友たちも短命なのかも知れない

出身地である高知に帰っても、誰も知り合いが居なくなっちまったと肩を落としていた

まるで映画で観るような、白黒でボロボロの写真を見せてくれて、多分50年以上前の安◯さんとマーコさんは、白いシャツに白いスラックス姿にリーゼントでサングラスをかけてバイクに跨がっていて、高知とか50年以上前とかなんて、とても思えないぐらいカッコよかった

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「最近のマーコの写真なんか1枚もねぇよ」とつぶやく安◯さんに、オレが撮っていた写真をあげようとしたが、ガラケーの安◯さんには送れなかった

酔っ払った安◯さんが「まだ信じられないんだ」と言い、冗談半分にマーコさんの携帯に電話をかけてみている姿が、冗談に見えなくてとても印象的だった

マーコさんとは小学校の時から同じだと言う安◯さんに、どんな言葉をかけてあげればいいのか、最後まで解らなかった

ただ、帰る頃にはいつものように競馬新聞を読んでいたし、「これからはシゲが高知に帰る時に合わせてオレも帰るようにする」と言う安◯さんに「オレが『帰る』って言い方はおかしいだろ?」と言うと、大笑いしていた

同じように高知で知り合って、オレたちを気に入ってヨメさんに着物をくれたりしていたスミちゃんが亡くなって、今回マーコさんも亡くなってしまった

出会いがあれば別れもあるが、別れが亡くなる事というのはやはり寂しいものである

多分オレの場合、究極はヨメさんなのだろうな

オレが先に死んだ時は、600日以上続けているこのブログがきっと、ヤツの寂しさを紛らわせてくれるのかも知れない

そう思うとまた、毎日続けているブログの価値が上がる気がするのだった

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