新しい漫画家さんが過去イチ下手くそで、今まで費やした事のない修正を味わった(汗)。

この仕事をしてみて「(漫画って難しいんだなぁ…)」なんて実感する事が多いのだが、絵が上手ければ良い訳ではなくて、非常に奥が深くてキリがない(汗)。
その漫画家さんも決して下手ではないのだけれど、でも下手クソなのだ(汗)。

例えば今はアプリの進化で、色んな機能が加わっている。
下の写真の様に、3Dのマネキンにポーズを決めさせ、これに合わせて描く事でキャラクターに正確なポーズを決める事もできる。

一見ラクそうにも見えるのだが、今回の主人公は中肉中背、純日本人体系のオッさんな訳です。
解りますかね…つまりポージングされたマネキンの様に、腕も脚も長くないし、むしろお腹が出てるぐらいの中年体型(汗)。
それをマネキンをモデルに描いてくるものだから、まるでアスリートの様なモデル体型の主人公、でも顔はヒゲヅラのオッさんが上がってくる訳ですよ(汗)。

「(いやいやいやいや…)」だし「(おかしいでしょうが!)」なんだけど、マネキンがないと描けないらしい(汗)。

そんなの「(知らんがな)」だし、こんな機能がない時代には直接手描きのデッサンで描いてたはずで、こっちもプロに報酬を支払ってお願いしてる以上『描けません』では困ってしまう(汗)。

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結局オレが正しい修正を描き直すのに膨大な時間がかかってしまい、誰の作品だか解らなくなってしまった(汗)。

修正後のチェックではクライアントがとても喜んでくれたので、オレを雇っていて正解だったと思うが、逆に漫画家さんからは相当反省したお礼が返ってきた(汗)。

オレのアプリにもマネキンをモデルにした機能は入っているが、オレは一度も使った事がない。
理由として機械的な表現しかできないと思うし、『うねり』や『しなり』といった表現が描けなければ、『躍動感』や『臨場感』を出す表現が半減してしまうからで、そもそもこういった機能に頼ること自体、機能を使わなければ描けないなんてマイナスに繋がりかねないし、それこそAIの普及で淘汰されてしまうレベルの表現力になってしまうと思っている。

自分の事じゃないので口うるさく言わないが、「(そんな機能は使わない方がいいよ…)」と思うし、自分で自分の首を絞めてる事に気づくべきだと思うのだが、ワンカット単体で見てもコレなのだから、これに構成やアングル、配色や効果など、総合的なものを取り入れて完成させる漫画は、やっぱり難しくて奥が深いのである(苦笑)。

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