ロックな人生④

会社を辞めて裁判にも負けたが、オレとしては間違った事はしてないという信念もあった。

手を出した暴力が悪い事は言うまでもないものの、人間怒れなくなったら終わりだとも思うし、その経緯までに散々口喧嘩などの小競り合いは起きていたので、「じゃあ、どうすれば良かったのよ？」という気持ちも正直ある。

会社には散々問題がある事を訴えていたのに動かなかったし、息の詰まる環境でも毎日通って居るしかない。
それこそ『怒り』というアクションを行動で起こすか、ストレスを抱え続けて自分自身が『壊れる』かなのだ。

だからオレ自身、ショックでクヨクヨするというよりも、気持ちの悪い最低の会社と縁が切れて良かったと思ってるぐらいだが、オレよりもヨメさんに迷惑をかけた事はすごい申し訳なく思っていて、特に事件を起こして警察まで、身元引受人としてヨメさんが呼び出されてしまった事にはとても罪悪感を感じていた。

ただ、知っての通り（？）ヨメさんは重度の天然な人なので、そんな状況すら「妻なんだから！」と何故か張り切って警察に来たし、帰りの電車の中でヨメさんには正直に謝ったのだが、そんな時すら混んでる電車だったので、オレとの距離が近いと、顔を赤くして照れていた……（汗）。

トンチンカンなヨメさんでありがたかったし、だからこそオレは自分でしっかりしなければと思ったぐらい。
ウチら夫婦はいまだこのバランスなので、変な意味で、ヨメさんが賢い人じゃなくて良かったと思う。

ウチは同じ歳、同じ星座、同じ血液型の夫婦だが、タイプは真逆で、でも真逆だからこそ上手くいく、やっぱりマイナスとマイナスは、時としてプラスになるのである（苦笑）。