非常に興味深い記事を見た。
医者が望む『理想の死に方』で、圧倒的1位はなんと癌なのだという。
これは一体どういう事なのだろうか。

まず一般的に、一番人気のある(?)死に方は『老衰』。
しかし実際に看取ってきた医師たちによると、実情は決して良いものではないらしい。

そもそも身体の色んな部分が機能しなくなってくるので、耳は聴こえないし口も開かない、味覚も落ちるので味も解らなければ、頭も働かなくなってくる。下の世話も自分では出来ないし、周りに頼るしかないのだが、それすら自覚がない場合だって珍しくない。
そこまでして生きながらえる事に意味があるのかと言うと、確かに一概に喜べるとも思えない。

次がポックリ死ぬという『突然死』らしいが、ポピュラー(?)なポックリ死と言えば、脳梗塞や心筋梗塞だという。

だが実際は『あっという間』とは言え、その直前まで本人は地獄の苦しみ・痛みを味わい、「(あぁ、もうダメなんだ…)」と、どうにもならない終わりを感じるサマは、まさに死神が近づいてくるぐらいの恐怖なのだという(汗)。

脳梗塞なんかは金属バットで頭を殴られるぐらいの痛みというし、その後にどんどん死が迫ってくる本人にしてみると、ポックリとは言え、『長い恐怖の時間』の様だ。

自身の終活が完全に終わっている状態ならまだしも、突然死となればそうはいかない。
失われていく意識の中で、色んな『やり残した事』を思い出し、後悔しながら亡くなる人も少なくないと言うし、確かにそうなると、ポックリ死ねる突然死が、本当に良いのか?とも思う。

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ではなぜ1位が『癌』なのか? だが、癌が支持されている理由は『猶予』が残されている事と、『治療の選択肢が選べること』らしい。

現代は多くの治療法がある癌だが、例え治らないとしても、それまでの期間に身辺整理ができる。
会いたい人に会うも良し、自分の終活を完全に終わらせる事も可能なのだ。

治療を続けながらいよいよ痛みが抑えられなくなって、治療を続けても痛みの方が強くなってしまうぐらいの時期にまできてしまえば、治療よりも緩和させる手段を選ぶ事もできる。

マスコミはこぞって『老衰』や『突然死』を推奨するが、実際は事実と異なる気がするし、多くの人を看取ってきた医者たちが口を揃える1位の死因も、どこか納得できると思うのだ。

オレが勧めている訳ではない事を断っておくが、事実を知った上で精査する事は、改めて重要に思うのだった。

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