久しぶりに『ボディガード』という映画を観た(笑)。
調べたら1992年の映画というのだから、今から30年近くも前の映画になる(汗)。
結構好きだった映画で、当時はVHSのビデオまで持っていた(笑)。

ここからはネタバレになるのだが、主人公(ケビン・コスナー)が腕利きのボディガードで、時には自分の身を犠牲にしてまで依頼主をガードして守る。
かつては大統領の警護まで請け負っていたが、自分の母親が病死して葬式に参加していた非番の日に、大統領が襲われてしまい、それ以降は個人として、ひっそりと活動していた。
そんな中でヒロインでもある有名女性歌手(ホイット・ニーヒューストン)の警護を引き受けるのだが、トップシンガーである彼女はワガママ放題で言うことを聞かず、警護に悪戦苦闘してしまう。

最後はヒロインと色恋沙汰に発展しつつも無事に任務を果たし、主人公はヒロインの専属として警護する依頼を断って、一匹狼として去っていく。

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「(懐かしいな…)」なんて思いながら観ていて、当時は気づかなかったのが一番最後のシーンで、去っていった主人公は、再び個人として大物政治家らしき人物の警護をしていた。

100人ぐらい集まったホールで、壇上に立って演説している大物政治家の背後の物陰には、ひっそりと目を光らせて怪しい人物を見張る主人公が立っている。

キョロキョロと視線を周りに走らせる主人公をカメラがズームで迫っていき、最初は全体が見渡せる引きのアングルから、最後は物陰に隠れる主人公のアップまで迫ってカメラが寄っていくのだが、最大レベルなぐらいズームで近づいた最後に、主人公の『目線』が、カメラである『コッチを見つめて』終わるのである。

自分でカメラで撮影したとして、ズームで寄っていく事はできても、主人公と『目が合う』事は難しい。

これをバシッと合わせて、最後のエンドロールに入っていく、『カメラワーク』という技術に目が奪われた(笑)。

漫画のディレクターの仕事をしていて、シナリオや漫画を描いたりしているが、こういった『魅せ(見せ)方』という技術は、非常に重要なセンスが求められる。

無意識のうちに観ていたが、映画という監督や俳優以外、スポットが当たりにくい『カメラマン』という仕事もまた、高いセンスが求められるのだろう。

観る側のみだったオレだが、生意気にも「(スゲェな…)」と感心してしまった、散々観てきたお気に入り映画の新しい魅力だった(笑)。

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