ディレクターの仕事をしていると、自分以外の漫画家や声優など色んなジャンルの人と関わる事が多く、関わる人ほとんどがオレと同じ副業ではない、イチ個人事業主として活動している。

最初の会議で「私もフリーランスなので頑張ります! よろしくお願いします!」なんて自己紹介してくるのだが、オレは経営者目線で経営者側に立って指示をする時が殆どなものの、同じ作り手でもあるので大変さが解るし、オレができる事があれば力になってやりたいと思う。
まぁ、話を聞けば悪戦苦闘してる人が殆どで、「(そんな金額で仕事もらってるの!?)」と驚く様な事も珍しくないのだ。

だったらオレの顔が利くクライアントを紹介しましょうか? なんて事も引き受けたりするし、それによる紹介料や手数料も貰わない。オレが間に入る事によってそんなメリットがあればクリエイターたちは張り切るし、張り切ってくれれば作品の精度も上がる。

結果お互いwin-winの関係になれるはずで、相手の希望する最低報酬を聞いて、それ以上の単価の仕事を紹介・斡旋したりもしているのだ。

ただ、そこでイラッとするのは、それこそ3倍近い報酬の仕事を持ってきても「すいません、今は無理です。ごめんなさい」なんて断られたりするし、返事が1日経っても返って来ないなんてヤツもいる(汗)。

「(アンタそんな姿勢じゃ無理だゼ?)」なのだが、実力はあるのに非情に嘆かわしく思うし残念でならない(笑)。

最初の打ち合わせで5つ質問したと思えば全然返事が返って来ない、やっと返事が来たと思ったら3つしか答えてなくて、残りの2つをまた聞かなきゃならない。こんなレスポンスでは次の仕事に繋がる訳もなく、大きなマイナススタートになってしまっている事に本人が気がついてないのである(汗)。

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オレ自身がすったもんだ今まで頑張ってきて「(そんなに甘くないぞ? 大丈夫か?)」と思うものの、気づいてない・自覚がないクリエイターがいかに多い事か……(汗)。

実力とは反比例してケアやレスポンスが全く足りず、そこを指摘してやるべきだとも思う反面、所詮は他人なので首を突っ込んだ所でそれを本人が望んでいるとも限らない。

オレはヨメさんと2人で暮らしながら過去の流行・今の流行・今後の予測、時代の流れ、ターゲット層の動きなど、色んな事を気にしながらクライアントと立ち回っているし、それぐらい考えても失敗する時だってある。

漫画家によっては「今月80枚引き受けてる最中なんで遅くなりそうです!」なんて漫画家もいて、オレの戦略としてはチカラワザでそんな仕事を続けても限界があるし、自分が描かずとも指示を出す事で同等以上の収入を得ながら、自分の時間を確保している訳だ。

「(いやいや、頑張ってるのは解るけど、続かないゼ…? AIも進んでるし、他の戦略も練って動くべきなんじゃない?)」なんて思ったりもするが、そこまでオレが口出しする事じゃないんだろうなとも思う(汗)。

なかなか大変だろうが「(そりゃそうだ)」だし、本人なりに必死なのだからタチが悪い(笑)。こういった具体的な例を並べると、立ち回り方が重要である理由も解ってもらえるのではないかと思う(笑)。

せっかくの才能が失われていく事は嘆かわしくもあるのだが、オレも他人の事より自分をもっと磨くべきだと割り切って、適度な距離を維持する様に心がけている(笑)。

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