特別編じゃないけれど、昨日興味深いメールを頂いたので、今日はその件について触れたいと思う。

*メールの紹介*

『大和~平野突っ張りはいらんDEATHYO!!!』さん(汗)からメールを頂きました。
ありがとうございます(笑)。

題名: バイカー

こんチワス
友達とつるんで走ってるんスけど
バイカーに憧れてるっス
乗りだしてまだ半年なんすが
いまいちきまんねーす(汗)
みんな250すけどやっぱ限定解除すかね
ハンパねーシゲさんはいつからHDスか?
良くブログ読むと歴史パね~ス(笑)
若い時から強者っぽい!
絡んだらイチコロで殺られまスネ(笑)
ガンガンイッテん感じっス
とにかく凄いバイクに憧れまス
自信ついたらオイラも限定解除っす
だるいメールでスンマセン!

ツッコミどころ満載だが、まずはありがとうございます(笑)。
年齢は書いてないがかなり若い方だと思うし、オレの様な年齢になると若い世代がバイクに乗っている事が嬉しく感じる(笑)。

『大和~平野突っ張りはいらんDEATHYO!!!』さんと呼ぶのが長過ぎるので(汗)、今後は大和さんで呼びたいと思うが、大和さんが憧れるという『バイカー』という言葉もかなり幅が広く、人によって解釈が異なると思うし、矛盾しているかも知れないがオレは自分でバイカーに当てはまるのか?となった時、当てはまらない様な気もする。

オレはバイカーとは文字どおり、バイクで生計を立てて走り続ける様な人たちの事を言うと思っていたし、実際アメリカの有名なチームでは自警団として自分たちだけのルールを決め、法律にも背いて死も厭わずに戦う組織なんかもある。まさに『仲間の為なら』の荒くれ者たちで、本場の解釈は違うのかも知れない。

かたや映画『イージーライダース』の様に謝肉祭を目指して腕時計を捨て、仲の良い2人で延々とアメリカの広大な地を走るのもバイカーだろうし、『ハーレーダビットソン&マルボロマン』の様に、バーでたむろして父親がロデオで履いたウエスタンブーツを直しながらバイクに乗るのもバイカーかも知れない。

オレはサラリーマンだったし、常日頃バイクに乗っている訳ではない。雨の日まで乗りたくないし、何がなんでもテント泊に拘ってる訳でもない。自分が乗りたい時に乗れれば良いし、それを維持する為に融通が利くこの仕事に就いて、バイクのコンディションを気にして壊れたら早めの修理を心がけている感じ。皆んな関わり方のスタイルが違う様にこれがオレのスタイルで、長く乗り続けてやっと到達したといった所か。

6年ローンで買ったハーレーを30年近く直しながら乗り続け、道路にクギやネジが落ちてればバイクがパンクしてしまうので必ず拾っている。

車線変更で車の前に出る時には必ず片手を上げて一礼してスイマセン感をアピールするし、携帯灰皿を持ち歩いてポイ捨てもしない。当然の事だと思っているが、何故かと理由を聞かれればバイカーだからで、そういった礼儀を含めて追求した方がカッコイイと信じている。

オレは人をバイカーか・バイカーじゃないかで測らないし、そもそもソコに重きを置いてないぐらい、実はどうでも良いと思っている。
バイカーである以前にヒトであり、人間である以上モラルを持って生きていきたいと思う。
キャンプに行けば必ずゴミをハンドルに縛ってゴミ捨て場まで走って帰っていた事と同じで、頭のネジが外れた仲間たち皆んながそうしていたし、そんな価値観が同じだからこそ今でも仲が良いのだ。
そして男である以上女性から生まれた訳だし、女性は尊重して優しくするべきだと思っている。
仲間たちの彼女だけはずっと敬語で話してた事も同じで「(オレの仲間を)よろしくお願いします。仲良くして下さい」なのだ。

だから大和さんの話を聞く限り、大型免許を目標にして友だちと楽しく走っているだけでも充分バイカーだと思うし、カタチに囚われないで自分のスタイルを見つければ良いと思う。

日本のカレーやラーメンの様に、本場を凌ぐぐらい突き抜けちゃえば良いし、そもそも『バイカー』という言葉自体ヒトに評価されて決まる言葉ではないのだ。
仮にオレが誰かに「バイカーじゃないね」と言われた所で何とも思わないし、それは「バイカーだね」と肯定されても同じで、特に何も感じないぐらいどうでも良い(だってホントのオレの事なんて知らないじゃん:笑)。
ただ、『カッコ良く生きたい』とは思うので、「カッコイイですね」と言われたら嬉しいが、オレが思うカッコイイはバイクも生き方も含めてなので、総合的な深い意味合いがある。

大和さんが仲間うちで250ccに乗ってる今、ある意味一番楽しい時期なのかも知れない。きっとオレの仲間たちも同じ事を言いそうな気がする(笑)。

それは夢があるからで、当時のオレたちも「いつかはハーレー」を夢見て、夜な夜な仕事終わりに集まってはバイクをイジッて横田基地まで走りに行っていたし、16号線沿いの閉店したハーレーショップのウインドウの中に飾られたハーレーを眺めていた。

「今度はマフラーを替えるんだ」「もっとハンドルを絞りたい」「夏休みまでにはタンクの色を塗り替える」など色んな事を話したし、とても充実した青春時代を経て現在がある。

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今となってはそんな思い出が何ものにも替え難い事は言うまでもないし、それは現在も乗り続けているからこそ深く感じるのだ。

偉ぶるつもりはないが、オレが今の大和さんにアドバイスをするなら、そんな現在を満喫して欲しいと思うし、ハーレーを手に入れるならとにかく『情報』に耳を傾ける事。せっかく買って失敗し、再び買い直したハーレー乗りを何人も見てきたし、そのままバイクから降りてしまった人もたくさん居る。

オレは一生乗ると決めて、自分の生まれ歳(年式)に拘ったが、長く乗り続けられる大和さんのスペシャルが見つかるといいですね。

不景気のせいで大変だが、今は大型免許も教習所で取得できるし、オレの場合は時代的に試験場しかなかった。
毎日通勤でバイクに乗ってたオレでも16回目で受かったし、そこまで大変だったのは教習所は商売であり、入ってくる生徒を卒業させて循環しないと経営が成り立たない。かたや試験場は国が相手なので、儲かろうが落ちようが関係ない。今は低予算の少ない時間で確実に免許が取れるし、オレの様に午前中だけ会社を休んで嫌味を言われながら落ちまくるよりも、遥かにマシなはずである。

パーツもネットで中古パーツが簡単に買える様になったし、ハーレーのミーティングも増えたのでスワップミートだって珍しくない。

不景気なりに手段は増えたが、ハーレーの車種・年式・フレームによっては自分のやりたい改造ができない場合も多く、諦めざるを得ない問題が出てくる。

例えばベルト剥き出しのオープンプライマリーは、ショベルヘッド前期までの乾式クラッチならば簡単だが、ショベル後期以降でエヴォやツインカムの湿式クラッチになるとイッキに手間(+工賃)が増える。

フレームの形状なんかも同じで、タイヤを大きくor小さく見せたいだけでも幅やサイズによっては不可能になる。

そういう意味ではリジッドフレームが最も幅広く対応すると思うが、リジッドフレームも純正フレームとチョッパーフレームでは形状が全然違うし、シングルダウンチューブやグースネックなんてフレームになると、逆に改造の幅は狭まってしまう気がする。

そもそもリジッドフレームで日本の車検を通す為には、書類を起こすだけでもプラスで50万ぐらいかかると聞くし、今のハーレーは今の日本の法律に沿うので、マフラーの音量なんかでも引っかかるはずである。実際に捕まる事はあまりなさそうだが、オレは1973年のハーレーという事が車検証に明記されているので、極端な事を言えばどんだけうるさくてもマフラーでは捕まらないし、もっと古い年代ならばウィンカーすら無くても車検に通るハーレーもある(その場合は手信号が必要)。

そういう色んな意味を含めて、オレは情報を集めて無駄金や失敗をできる限り避けて欲しいと思うし、今のオレが過去の自分にアドバイスをするならば、焦らずに情報収集を行う事を薦めると思う。

『情報』は自分のやりたいカタチやスタイルを見つける事も含まれており、色んなミーティングに行って色んなハーレーを見るのも良いだろう。防寒や雨具などのファッションも同じだし、情報は仕事でも非常に重要だと思うのだ。

スマホを見るも良し実際に足を運ぶも良し、仲間同士で情報交換をしながら自分のカタチを決め、なるべく失敗を回避して最短コースを進める事を願っている。

きっとそれでも失敗はあるだろうが、夢に向かって多少の失敗なら乗り越えられるはずだし、仲間がいるならそれも楽しめると思う。

オレは仲間たちと走ってきて、最近は1人でも充分だと思っているし、ヨメさんを乗せた1台でも楽しめる領域に来ている。
それが正しいのかは解らないがバイブズの編集部の人たちを含め、長く乗ってきたハーレー乗りは皆んな同じ事を言う。

きっと本当の意味で自分のハーレーと1対1で付き合え、楽しめる様になってきたんだとオレは思っているし、大和さんがいつか、オレの言っていた事が解るぐらい長くハーレーに乗り続けてくれればいいなと思う。

夢に向かって頑張って欲しい。
そしてだからこそ『現在』が楽しい事も忘れずに、実感して欲しい。
及ばずながら力になるし、何か困った事があればまた相談して下さい。

いつか大和さんが、自分のハーレーの写真を送ってくれる事を楽しみに待っている。
大和さんのおかげでオレも懐かしい気持ちになれた(笑)。
どうもありがとう。

お互い夢に向かって頑張ろう。
オレの夢は死ぬ時まで解らないのだが、オレも頑張る。

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