ガレージで仕事をしているオレは、普段はシャッターを下ろしている。理由は特に無いのだが、夜にシャッターを閉める事が面倒くさいぐらい(笑)。

まぁ、バイクを出して出かける時にはシャッターを開けるし、昼間にシャッターを開けると陽が入って明るい訳で、ガレージの電気を点けなくても昼間なら充分仕事ができる。

事件はそんな『ある昼下がり』に起きた。

オレの自宅の近くには小学校があるのだが、そんな学校帰りであろう小学生たちが、珍しく開いているシャッターの向こうで立ち止まり、ウチのガレージの扉に貼られているスッテカーに食いついたのだ。

少年A「あっ! ねぇ、知ってる? ココ『タトゥーショップ』なんだゼ!」

少年B「マジ!?」

少年C「そうなの?」

オレ「(な、なにィ!?)」

オレが中に居ると知らないからか、小学校3年生ぐらいの男の子3人が、扉の向こうで立ち止まって扉を見て話している(汗)。
こちらからは影しか見えないが、身長からして小学生でも低学年の様だ。
そんな子たちがタトゥーショップを知っている事にも驚きなのだが、もちろんウチは健全な『漫画屋』である(笑)。

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だが、中でオレがそんな会話を聞いているとも知らずに、表に貼られたステッカーの数々で『取り合い』を始めた。

少年A「ねぇ! 自分で刺青入れるとしたらドレがいい?」

少年B「1人3つまでね!」

少年C「オレはまずコレ!」

ちょいちょいちょいちょい……なんと子ども達が、勝手に自分の身体に入れるタトゥーのデザインを決め始め、手でステッカーをゴンゴン叩き始めたのだ(汗)。

少年A「オレはコレだな!」『ゴンッ!』

オレ「(ちょっ…何してんねん!)」

少年B「オレはコレ。でも字が邪魔だな…絵だけで良いんだよなぁ…」

オレ「(……余計なお世話じゃ!!)」

少年C「じゃあオレはコレにする!」『ゴンッ!』

オレ「(だから、叩くなっちゅうの!!)」

ガラスの扉ではないので、よほどでなければ割れる事はないのだろうが、ステッカーをゴンゴン叩き、オレも最初こそ「(どうせすぐ帰るだろう……)」と思って相手にしなかったのだが、これがなかなかネバッて帰らない(汗)。

今さら外に出ていって、子ども達の空気を壊すのも大人げないと思い、息を殺して嵐が過ぎるのを待ったが、どうせならコッチ(内側)からも見てやろうと、リビングで仕事をしているヨメさんに連絡して呼び出した。

「(面白いからソッと見てみろよ)」という訳だが、ヨメさんが忍び足で近づいた頃に、子ども達は満足したのか帰っていった(汗)。

予想もしない出来事だったが、まったく子どもの発想というのは面白い。

次は、ドアを開けて出て行こうと思う(無言でドアを開けて反応を見てみたい:笑)。

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