シナリオの仕事も漫画の仕事も共通して言える事は、報酬が安くても高くても作業にかかる時間は同じだし、自分で使える時間は限られている。

その中で収入を上げていくのは『付加価値』で、1本あたりの単価を上げていかなければ増える事はない。

逆を言えば、安い仕事ばかりを受けてたって、忙しい割に収入は増えないので、安い単価の仕事はバンバン切って断っている。

それで成り立つのかと思うかも知れないが、本当に同じ作業をするだけでゼロが1つ違うし、そんな安い仕事を受ける方も悪いぐらいに思うのだが、そんな人の作品に限って修正だらけなので、相応の報酬しか得られない。

だから「500円で書いてくれる方を2名募集します」「はぁ? 書く訳ねーだろバー◯」なんて思っても、実際に2名選ばれたりしていて、そういう条件でも引き受けるから、作り手側も安く買い叩かれてしまう(片手間で仕事をする、主婦の内職の様な感覚で引き受ける層が、一定数いるのである)。

そこに3名の応募があったりすると「っていうか、1人落とされてんじゃん!」なんて事が実際にあるし、そういった同じ土俵に自分が混ざっていたのでは、いつまで経っても収入は上がらない(汗)。

実績を積み上げていけば、自分から動かずとも相手から打診してきたりするのだが、そこはSNSがフィールドなだけあって「是非お願いします!」なんて言っておきながら、いきなりバックレて音信不通になったりするケースもある(汗)。

コッチもその予定で他の仕事を断っているというのに、これは非常に困る問題なのだが、そういったリスクを少しでも避けていくには、ちゃんと人間関係を構築できた相手と、長く付き合っていく事が重要になる訳だ。

ある運営者の元でディレクターとして関わり、「他の脚本家さんが書いたシナリオを直して下さい」「手が空いた時は自分でもシナリオを書いて下さい」なんて契約になって、10人ぐらいの脚本家が書いたシナリオを直してるけど内容が余りに酷い(汗)。

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運営者に聞けば単価が激安だからで、「そんな金額じゃ良い人材は集まらない」と訴えても「予算が…」なんて言われる(汗)。

赤字の指摘と修正に取られる時間が馬鹿馬鹿しくなって「(こりゃ自分で最初から書いた方が早いわ)」と諦めて、もっと単価の良い、別の運営者の元で自分が書く方向で仕事をもらう。

評価も良いし自分の時間も作れるから良かったなんて満足してると、ふとしたメールのやり取りをキッカケに、いきなりキレられてクビになったりする(笑)。

この辺りも顔が見えない、メールなどの文章を中心にしたやり取りだからこそなのだが、「そんな相手だったらコッチも早い段階で解って良かったわ」と思う様なレベルの非人格者が、運営者側にだって居るのだ(ホント直接会ってみたいと思うぐらい、卑怯で姑息な人種がいるのです:笑)。

そんなヤツはコッチも願い下げで、今後二度と関わらない様にブロックしたりするのだが、ただ、自分の仕事(世界)を狭めている事も確かであり、その事実を受け止めた上で「(じゃあ、どうすれば良かったのか?)」を考えなければ、自分で自分の首を締めていってしまう。

嘘と方便を使い分け、どう立ち回っていくかが求められる訳で、なかなか難しいのである。

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