さて、以前お話ししまたが、連載終了になってしまった事により、描けなくなってしまった未公開ネタを文章で公開します。いずれ漫画にできる日が来ればいいとは思いますが、相当先になる事は確かなので、ネタバレでもブログの読者の特権です(笑)。まずは第一弾として、私ジョニーが、過去に体験したトラブルをご紹介。マンガではないけれど、キャラクターや場面を思い出しながら読んでみてね

舞台はジョニーが20代後半、まだサラリーマンだし、今のヨメさんとも出会ってすらなく、別の彼女がいた頃のお話です

ジョニーの会社は残業が多く、基本給よりも残業代が上回ってしまう月だって珍しくない会社。終電が無くなってしまって帰れない、会社に泊まって翌日そのまま仕事なんていうのも当たり前で、一番ひどい時には週に1度帰れただけで、後は全部会社に泊まった週なんかもあったし、会社には横田基地で¥500で買った寝袋が、いつも置いてあった

大きい会社なので、今のカプセルホテルの様な、寝るためだけのベッドがたくさん並んだ部屋で寝る事もできたし、銭湯の様な大きいお風呂も付いている。会社以外にその為だけの建物が向かいに建っているのだから、なかなかの設備なのだけれど、風呂はともかく、集団で寝るベッドが集められた部屋は、知らない人のイビキがうるさかったりするわけで、職場で寝袋で寝た方がまだ眠れるし、翌日の朝にお風呂だけ入って目を覚ます。そんな使い分けをして仕事をする毎日だった

スポンサーリンク

それでも体力的に帰れる余裕があるなら帰りたいし、狭くても自宅のお風呂に入る方がやっぱり落ち着くわけで、終電が終わっても、夜中の1時や2時くらいならバイクで帰る、もっと遅かったり、同僚たちと買い出しでビールなんかを呑んでしまったら諦めて、会社に泊まるのだけれど、バイクでの通勤は原則禁止なので、会社からかなり離れた場所にコッソリ停めておくスタイルを、ずっと続けていた

この日、そんなジョニーには珍しく、仕事が18時の定時で終わり、大喜びで自宅に向かって、バイクを走らせていた

足代わり用に5万で買ったヤマハのセロー225ccは、見た目は好きになれないけど、足代わりにはとても助かっていて、盗まれるほど人気もなければ雨の日にも便利。そんな通勤快速で彼女(とても可愛くて美人という事にしておこう)を乗せて、大きな幹線道路で右折待ちをしていると、後ろの彼女が話しかけてきた

「こんなに早く帰れるなんて、ホントに久しぶりだね」

「あぁ、ホントだよなぁ」

そんな会話の矢先、ジョニーの脇を原チャリが2台、通り過ぎて行った

「あ、今のバイク、割り込んでいった!」

ジョニーたちはクルマの後ろで順番に並んで右折待ちをしていたのだが、原チャリ2台は横を抜けて、一番先頭で右折待ちに加わった。まぁ、朝の通勤風景なら珍しくない、普通(?)の違反行為である

「まぁ、オレもたまにやるからなぁ……」

ジョニーは普段、1ミリも咎める事ができない走り方をしているので、そう彼女に伝えると、彼女は尚も食い下がった

「でもあのバイク、ウインカーもついてないよ!」

「?」

なるほど確かに、言われてみればウインカーは点いてないし、夜なのにテールランプも点いてない。若者2人組が1台ずつ、ただの整備不良か、はたまた盗難車なのか……

それに関しても、ジョニーはあまり人の事は言えず、自分たちでイジッた果てに、接触不良でウィンカーが点かない、ブレーキランプが点かないなんて、昔は珍しくなかった

「まぁ。そんなに怒るなよ……」

なだめるジョニーだが、この後、誰よりも怒り狂って、警察署に連れて行かれる事になるとは、夢にも思わなかった

(つづく)

スポンサーリンク