アニメの『鬼滅の◯』が大ヒットしている。オレは観た事がないのだが、観た事がないオレでもおおよその内容が解るぐらい、それに関する情報が溢れている

漫画家・脚本家・ディレクターとして活動しているオレにとって、何とも勉強になる事例がいくつもあって、この漫画は『週刊少年ジャン◯』に連載されていた漫画だが、少年漫画でありながら作者は女性である

既に完結して連載自体は終了しているとの事なのだが、終わるまでに仲間の主要キャラクターの半分以上が死ぬらしい(汗)

これは「(なるほどなぁ)」なのだが、やっぱりそこは女性の作者だからか、ブレないぐらい冷徹なのだ

オレが知る一般的な少年漫画では男性の漫画家が多く、味方が死ぬなんて事はよほどじゃない限り設定されないし、それこそ死んでも蘇って復活してしまう(酷いのは最終回に全員蘇って復活するとかね:汗)

どちらも作風として別にアリだとは思うが、その結末は男性の漫画家ではなかなか踏み込む事に勇気が必要な、選ばないであろう選択だと感心した

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それとは別に、この映画のPV(プロモーションビデオ)がネット上で大量に出回っていて、どれも映画の主題歌に合わせて映像が流れているPVなのだが、主題歌こそ同じものの、編集者によって抜粋するシーンが違う為に、どのPVもそれぞれ違う

オレは観てなくて知らないからこその観点で観てみると、『同じ主題歌』なのに実に上手く作られている(=映画も観てみたくなる様な気にさせる)PVと、下手くそなPVに別れていて、この『魅せ方』というのが、いかに重要な事なのかが解る

これは『構成』とか『編集』という間接部門で、ココで作品を2倍3倍、それ以上に引き立たせるわけだが、音楽なんかも同様で、『編曲』という別の人が元の原曲をより引き立たせる為に手を加えたりしているケースも多い

オレの好みでパッと浮かんだのが『水曜どう◯しょう』という人気番組の主題歌で、今でこそヒットするキッカケになったその歌手が歌った最初の曲は、とてもスローテンポで同じ曲とは到底思えないような曲だった

少し前に大ヒットした映画『カメラを◯めるな』は、上映されたばかりの頃に別の監督が「私が書いた脚本だ」と訴訟を起こす騒動に発展したが、それを押し上げる人気映画に化けさせたのは、監督の『構成力』なのだ

縁の下の力持ち的な役割を果たしている『構成』や『編集』・『編曲』だが、ココをスルーして作品自体で勝負する事は相当難しく、高いセンスが求められる

要はそういった『魅せ方』を意識した描き方・作り方が重要なワケで、そういった視点で観てみると、どれもとても勉強になるのである

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