オレが通っている馴染みの居酒屋さんの向かいには、いつも行列が並んでいる小さいラーメン屋さんがあって、マスター1人で切り盛りしている

仲良くなったキッカケは緊急事態宣言の自粛ムードの中で、居酒屋さんのお客が激減してしまって困っている話を聞いたオレが、「向かいのラーメン屋さんで並んで待っている人に待っている間に居酒屋で呑んで、空いたら〆にラーメンを食べてもらえば一石二鳥じゃん?」と提案し、「オレとヨメさんで一度ラーメンを食べてみて『向かいの居酒屋さんから薦められました♡』って話せばお互い良い関係になるのでは?」というアイデアだった

それから居酒屋さんとラーメン屋さんの関係は本当に良くなったものの、ラーメン屋さんのマスターは居酒屋さんよりオレと話す方が多く、居酒屋さんとラーメン屋さんの間に入るようなポジションになって、ラーメン屋さんから聞いた話を居酒屋さんにすると「え? そうなんですか?」なんて情報交換がされる、橋渡し的なポジションになった(汗)

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オレも含めて共通する事で全員が『ネコ』を飼っているのだが、居酒屋のマスターはオレとネコの話題で盛り上がるがラーメン屋さんとネコの話はしない、逆にラーメン屋さんもオレとネコの話題で盛り上がるが居酒屋さんとネコの話はしないといった、おかしな関係になっている(汗)

ラーメン屋さんのネコはペットショップで買ってきてまだ生後半年ぐらいと小さいのだが、病気になってしまったらしく、抗がん剤治療を受けているという

苦しそうで心配だし、何とかしてあげたいと思っているのだが、余りに苦しそうならいっそ楽にしてあげて欲しいと獣医さんには伝えているらしい

オレも自分のペットシッターさんから教えてもらった信頼できる大きな動物病院なんかを教えてあげたりして相談に乗っていたのだが、ある日居酒屋のトイレから戻るとヨメさんから「ラーメン屋さんのマスターが外から覗いてたけど探してたんじゃない?」と言われ、外に出てみると案の定ラーメン屋のマスターも出てきた

そこで憔悴したマスターから治療を続けてきたネコが、ついに亡くなってしまった話を聞かされる事になるのである

(つづく)

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