面白くする為に考えるという事は、実はかなり難しい

今でこそ仕事柄(?)どう面白おかしく表現するか?を考えて描いているが、それは元々呑みに行ってヨメさんを笑わしたり、高知なんかで呑んでてたまたま知り合った人なんかを盛り上げる為に笑わせたりしようとするルーツとつながっているし、自分の頭の中で話そうと思っている出来事を、『どういうテンポや口調、例えたりして伝えるか』と考えてきた習慣が活かされているのだと思う

そういう事を追究すればするほど、『考えて表す表現』には限界がある事を知るし、考えずに出てくる『予測不能』な事だから面白くもあって、それがいわゆる『天然』であり、予測不能な言動や発想はもはや『事件』のレベルで、同じ土俵で戦っても決して勝てない気がする

昔、某アナウンサーがTVのニュースで『旧中山道』(きゅうなかせんどう)を、『一日中、山道』(いちにちじゅうやまみち)と読み間違えた話は有名だが、「(1日じゅう山道だったらイヤだなぁ…)」と思ってしまうし、表情ひとつ変えない毅然とした態度で豪快に読み間違えるニュースキャスターの『ギャップ』こそが、面白いのだ

少し前にTwitterのやりとりで、某有名企業の社長が600億円の資産を持って退任したが、『あれだけ大きな会社を辞めて、600億しか残らなかったのか…』というカキコミがあり、それに腹を立てたであろう別の人物とのバトルが始まった

『600億っていったって大したもんだろ? お前の会社の時価総額がいくらか知らないが、そんなに立派な会社なのかよ?』

『8兆3000億円。プレステ4を作ってる』

『あいたたたたた』

というやり取りを見て「(コントか!?)」と突っ込みたいぐらい笑ってしまった

絡んだ側にしてみれば相手が予想外の超・大手企業に勤めていたという事がわかり、そこで分が悪かったのならそのまま何も返信せずにしらばっくれてしまう選択肢もあったであろうが、『あいたたたたた』という言葉だけでも返す、完全降服して早くも白旗を上げる姿が、読んだ第三者のオレに『笑い』を作ったのだ

突っ込みたいといえば、先日の台風19号の被害でLINEのやり取りが載っていたのだが

『やばい! スーパーに来たけどパンがひとつも無いや』

『え!? 風で!?』

というのを見て爆笑してしまった

まるで大量のパンが風で空を舞っているようで、とてもシュールな絵が想像できる(笑)

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共通する事はどれも『考えていない』発想での『返し』で、これは考えてでは浮かばないし、勝てない『笑い』なのだ

滝沢カレンちゃんがTVで高級ステーキを試食して、「まるでステーキじゃないみたいです♡」とコメントしてお店の人が困惑し、司会者から「ステーキです!」と制されていたが、ステーキを超える高級食材があったとしてソコに置き換える表現なら、ある意味正しかったかも知れないコメントではあるものの、ソレに変わる食材がないくらいの高級料理であるステーキを食べての表現としては、やっぱり間違っているし、だから『面白い』のである

描いている『THE WILDMAN』も同じで、バイクの仲間たちが起こした『予想外』のトラブルを漫画化しているが、それをどう面白おかしく伝えるかはオレのウデ次第でもあって、いかに『笑わすか?』を真剣に考えている

ボス(左)とまだ高校生だったロナウド(右)の貴重な写真だが、全身真っ黒のコートを着ているロナウドの姿に「っていうか、オメーすげぇの着てたんだな…どういうセンスだよ:笑」とからかって初めて判明した事実で、実はこのコートはセンスがないビッチの着ていたコートで、ある年に「コレを受け継ぐのはお前しかいない!」と一方的に譲られ、断われずに渋々ずっと着ていたらしい。なるほどそう言われて見てみると、ロナウドの表情もどこかさえなく見えてくるから不思議だ(笑)

そして、貴重なボスの写真という理由は、ボスが漫画で登場したのはズイブン前になるが、その最後の登場どおり、無免許でハーレーを乗り回していたボスは、警察に捕まる事を恐れて明るい昼間に走りに出る事がなかった

無職のヒモで、大型免許を持ってないのにハーレーに乗るわ、車検が切れても金がないから車検切れのまんま、そりゃ大っぴらには乗れない。たまにバイクを動かすとしたら夜というより夜中、それも横田基地よりも手前ぐらいの近所をたまに走るぐらいがせいぜいで、海が見える遠くまで(しかも明るい日中に)走りに出て来ている事など、奇跡に近い事なのだ

そして、そんな裏の背景を知った上で改めて写真を見てみると、少なくてもボスは全然楽しそうじゃない。不安でいっぱいなのである(笑)

「(だったら免許とれよ)」「(っーか働けよ)」と突っ込みどころ満載の一枚で、こういう『笑い』の表現を、もっと追究したいと思っている(笑)

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