今月号のバイブズはご購入頂けただろうか?

今月号の『THE WILDMAN』でまず目を惹くはずなのは、かなり描き込んだエミーで、いつもの描き込む描写とはまた違ったリアリティを追究し、今回はココにインパクトを持たせた

実は今月号のこのカットだけは、思い切り『差』をつけて描き込もうと決めていて、この上下2コマ分だけはかなり前から描き始め、試行錯誤を繰り返していた

ここにインパクトを持たせたかったのは、読者の方に『来年の夏』という伏線として印象に残るようにしたかったからで、その手法を普段のタッチとは違う『とびきり可愛い子』に描きたかったのだ

そして描いてみて解ったのだが、上手くというか、納得がいかなくて実はこのカットだけで合計5〜6回描き直している(汗)

何度描いてみても、『美人過ぎ』てしまうのだ

エミーの設定は16歳の女子高生で、夏休み期間中に自分の家が経営している海の家を手伝っている、夏のシーズンの海に行けば、確かに居そうな女の子である(実際に居たんだけどね:笑)

16歳なので化粧はナシで、光と影の陰影のみ、眩しさを表現する為に髪の毛の動きや汗なんかも加えたのだが、顔と身体のバランスが少し違って若干小顔になるだけで、女子高生には見えない、21〜24歳ぐらいの美人アルバイト女子になってしまうのだ

人生において女の子をこんなに描く事がなくて(ヤンキーとかはよく描いたのだが:笑)、この仕事にあたりヲタク系のイラストやアニメなんかも街中やTVなどで見かければ参考にしてきた

いわゆる年齢を表現するのに手っ取り早いのが『鼻筋』の長さで、カワイイ系の子ほど鼻が小さく目立たない、小鼻である

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そこは攻略済みだったはずなのだが、身体のバランスに対して『小顔』だと、イッキに大人っぽくなってしまうわけで、カワイイ系はいわゆる『頭でっかち』なアンバランスさで描く手法が一般的なようだ

なので、オレの場合は頭を大きく描き過ぎても子どもっぽくなり、小さ過ぎると大人っぽ過ぎる=美人系に振られてしまい、『海の家を手伝う16歳の女子高生』に辿り着くのにとても苦労した(汗)

仕上がってはヨメさんに見せてダメ出しをくらい、お互いがある程度納得がいくカットが描けても翌日にもう一度見るとやっぱり気に入らないなんて事を繰り返し、ようやく今回のカットに落ち着いたのである

当然ながら描き慣れている男の身体と違い、肩幅も狭ければ腕も細い、ゆるく滑らかな線で角張った部分などないラインで、でもウエストのくびれなんかは重要。エロとかではなく、見た人が『食いつく』仕上がりを追究した果てが今回なのである

『描けば描くほど上手くなる』は事実で、オレは今回皆さんにお見せしていない5回分を飛ばして6回目を見せているのだから、それなりにインパクトのある絵が描けたのではと思っている

これに続いて、次号のバイブズでももう一回ぐらい描き込んだ描写を加え、来年の夏の大事件への伏線に向けて爪痕を残しておきたいと思っていて、まさに次号分を製作中だ

「女の子をもっと上手に描きたい…」まさか46歳にもなって、こんな事を真剣に考えるとは思わなかった(笑)

そんな自分を我ながら気持ち悪いとも思うが、避けては通れない道なので精進しようと思う

次号のバイブズでは更に食いつかせてみせる。乞うご期待である(笑)

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