コットって解りますかね…
キャンプとかで使う、折りたたみ式のベッドのことです
バイブズミーティングの準備をしている中で、今年の大阪の会場は埋め立て地で水はけも悪いという話を耳にした
毎年スタッフとして手伝っているブルが会場の写真を見せてくれたのだけれど、2年前の茨城の会場だった『ひたち海浜公園』に似ている
しかも今年は直撃こそ避けられそうだけれど台風が来ているし、雨も降るらしい
茨城の時は確かに相当大変で、でもオレたちなんてまだマシな方でテントが浸水しちゃってる方なんかも見た
「マズイじゃん!どうしよう?」と騒ぐヨメが、ブルーシートを大量に用意しようか等いろいろ提案をしてくるが、水はけの悪い地面でブルーシートができる事なんてたかが知れている
それこそ『すのこ』でも用意してテントの面積分上げ底すればだいぶ変わるのだろうけど、現実的ではない荷物だ
そんな中で最悪テントが浸水したとしても寝るスペースは確保できるコットの存在を教えてやった
「なるほど」とネットでコットを調べはじめたヨメだが、あれは確かにとても便利
地面に石があろうと背中が痛くならないのはもちろん、底冷えもしないし、野外とは思えない寝心地が味わえる
が、しかし、車のキャンパー向けというか、畳んだ時のサイズがとにかくデカイというイメージで、とてもバイクには積めず向いていない
以前、リサイクルショップで見つけて¥2,000で買ったダンロップのテントを持っていたが、寝心地は快適なものの、とてもバイクに積めるサイズではなく、近所のお花見や車でのキャンプぐらいでしか使えなかった
ましてや今回それを用意するならオレとヨメの2人分になる訳で、『小さい』『軽い』『¥10,000以内』とヨメに条件を出していた
そんなヨメが「これはどうだろう」と見せに来たコットが、重さは1.3kgと軽く、値段も¥8,000ちょっとというお手誤価格だった為に許可をしたのだ
数日後に届いたコットを見てまずあまりの軽さに驚いた
段ボールに入って梱包された状態から既に「コレにホント2人分入っているの?」と疑うような軽さで、普段ではまずやらないが届いてから速攻で開けたぐらいだ
確かに2人分入っていたのだが、次に心配になったのがこのあまりの軽さゆえの『どんだけ華奢なんだよ…』と、チャチな仕様だ
言うまでもなく、頑丈ならその分重くなる訳で、先に述べた通り畳んだサイズがかさばって重くなってしまう事は、仕方のないことだ
だって座るイスじゃないんだもん
キャンピングチェアーだって大きなタイプは畳んでも結構なサイズになる訳だけれど、スペース的には寝るコットの方が当然大きい
こんなに小さくて軽くて大丈夫なのかよ…っていうか、返品するなら早い方がいいってなもので、もはやマンガの製作を中断して早々に中身を確認する事にした
ベッドになるシートと、そのシートの両脇に通す折り畳みのポール、それにかませる脚が4本だけ…見た瞬間「出た〜……やっぱり!」と落胆した(笑)
『人が1人乗っかって寝る』だけに、その脚となる『支え』はとても重要
特にコットは組み立てて横になってみるとグラグラしてしまって安定性が悪かったりなんてタイプを腐るほど見てきた
『安定性が高い』=『骨組みがしっかりしている』=『畳んだ時にかさばって重い』に連動する訳で、その果てが『バイクの積載には向かない』になる
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こんな脚が4本だけなんて…しかも軽かった理由はアルミだからで、「アルミの強度でこの脚4本で支えられるの?」と、もはや失笑である(笑)
あまりのシンプルさとチャチさに「ガチャガチャで出てきたみたい」なんて思いながら、組み立ててみた
次に感じたのはなんと「不良品ではないか?」という事
広げた脚が、シートの横幅よりもかなりオーバーしている
最初は対角にクロスさせるのか?と思ったぐらい長いのだが、どうやら違う
説明書もない
かなり力を入れて無理矢理ハメればいけそう…だが、そのまま折れて曲がってしまうか、割れちゃったりしそう
「おいおい、マジかよ……」途方に暮れて入っていた袋をくまなく探していると、袋の内側に英語で取り説らしき布が貼ってある事に気がついた
そのイラストを見てさらにたまげたのだが、脚の片側を地面に押し当てながら体重をかけるようにゆっくり曲げ、ポールにハメろとあるのだ
「ウソだろ!折れちゃうって!」と、このメチャクチャな指示にテンパッたが、超ヒヤヒヤしながら慎重にやってみた
正直「これ以上曲げたら絶対折れる!」ってぐらいの時に『ガキン!』とポールにハマる
だいぶ力がいるが、コツを掴むと他の脚も比較的簡単に入っていった
やっと完成して「お〜…こえ〜…」と一安心
組み立ててみてもやっぱり軽い……1.3kgって言ってたけれど、もっと軽い気がする
でも4本の脚を平行に並べただけのコットなんて、上に乗って横になった瞬間『ベシャ』って倒れそう
まぁ、とりあえずヨメが帰ってきたら説明しなきゃならないし寝てみるか…という事で実際に横になってみた
グラグラしないのである
全く(驚)
今までの自分が見てきたコットの常識を完全に覆すコットが現れた訳だが、組み立てていく工程を思い返して納得がいった
それは『張力』、張る力なのだ
「折れるんじゃないか?」と感じるぐらいガッチリとお互いを突っ張らせる事で、上に乗る加重をバランスよく分散し受け止めているのだ
ホント「コレ考えた人、スゲー!」と衝撃だった
だって超小さくて超軽量、これなら2人分でも余裕でバイクに積める
左右をカットしたスピードスターハンドルよりも全然短い
帰ってきたヨメに説明し、横になってみたヨメもその安定性の高さに大喜び(でもヨメの力ではやっぱり組み立てられなかった)
今までのコットの概念を覆すこれはかなりお勧めかも知れません
組み立てには相当な勇気と力がいるけれど、『張力』という発想に目からウロコでした
バイブズミーティングでその使い心地を試し、また報告したいと思います(まだ半分疑ってる:笑)
(メーカーは『DESERT WALKER』と書いてあり、登山メーカーのようです。チャチにも取れたけど、アルミで相当しっかり計算された造りって事だったんですね)
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