オレと同じ歳のヨメさんは、これまた同じ歳のショベルで2ケツしてずっとバイブズミーティングに参加している

もともとバイクになんかに興味もなければハーレーなんて最も遠い存在だったはずのヨメさんだが、オレとくっついてしまったばっかりに海外旅行好きだった趣味を取り上げられて日本中をハーレーで連れ回される事になった

アウトドア派でもなく大の虫ギライのヨメが、トイレが外にある野外で3泊も4泊もする事は、付き合っていた当初を知るオレにとっては考えられない事で、風呂にも入れず髪の毛や身体を拭くシートだけで過ごしている姿を見ると申し訳なくも思ってしまう

サーファーの後輩の彼女はサーフィンをやらないが、早朝一緒に海まで行って浜辺で見ていると言っていた

野球チームに入っている先輩の彼女は、同じく早朝から一緒に行って応援をするのだと聞いた

それに比べればバイクは後ろに乗せて行けるので、まだマシなのかも知れない

バイクに乗っていてよく言われるのが「奥さんは乗らないの?」で、ヨメ自身は運転するのは怖いと嫌がっている

そこはオレも賛成で、昔オレ自身が事故で顔を11針縫ったぐらいの大怪我をしているので、ヨメになんか危なっかしくて薦められない

次によく聞くのが「自分も奥さんや彼女を乗せて走りたいが断られてしまう」で、この相談は意外に多い

やっぱりオレと同じように『自分が観た、感じた世界や空気を共有して味わいたい』と思う気持ちはバイク乗り、特にハーレー乗りなら多いんだろうなと思う

『あくまで自論です』と最初に断らせてもらうし、それをまんま薦めたりはしないけれど、オレはヨメがバイクに乗る為の装備の全てを、乗っている自分自身と同等の水準まで合わせている

なので上下ゴアテックスのカッパなんてロナウドすら持っていないのに(っていうか、いい加減に買えと言いたい)ヨメは持っているし、運転するわけでもないのに雨用のレイングローブまで持っている

長靴もお揃いだし、防寒でもオレより新しいモデルの最強クラスのダウンを持っていて、それは結婚前に付き合いはじめてすぐに買ってやったものだ

自分に欲しいものがあっても、他でヨメの装備で欠けている部分があるならソッチを優先してきたし、それは『それでも一緒に行きたい』からだ

それはキャンプ道具でも同じで、独身時代のだいぶ昔に¥2,980で買ったテントから、¥20,000近くするダウンの寝袋にグレードアップしたのだが、ヨメと一緒に行く時にはオレがずっと¥2,980の寝袋で寝続けているしヨメがダウンの寝袋だ(いい加減オレもちゃんとした寝袋が欲しいと思っているが、もしそうなれば性能が高い方がヨメにいくので、オレはヨメのおさがりの寝袋になる)

外国の鳥のオスが、メスへのアピールに巣をいかに豪華に造って呼び込むかに似ているのかも知れない(笑)

インカムを買ったのはヨメの要望だが、それもヨメと一緒に行く道中がより充実し、ヨメが望むならと思ったからで、それ以外は全てオレの提案で揃えてきた

文字どおり『思いつく事は全部やった』の姿勢で、次に必要になってきた物はまた買い足してを繰り返し、今に至る

言葉に出してこそ言わないが「大切にするからオレと一緒に行かないか」が結果実って、文句も言わずにハーレー乗りすら「今年はちょっと遠いから…」なんていうバイブズミーティングでさえ、なんとか休みを合わせてずっとついてくるようになった

今年の夏にハーレーの修理が間に合わず、飛行機で高知に行く事になった時に、ヨメが「つまんないじゃん」なんて言うのは、まぎれもなくオレのヨメに対する努力の結果とも言える

後ろに乗っているだけのヨメにそこまで言わせた事は大きな成果であって、オレ自身がずーっと続けてきたハーレーやキャンプなんかの世界への理解が完全に得られたと言ってもいいだろう

最初に並べたように、真逆の世界だった人間が、途中雨に降られてビショ濡れになったり、風で髪の毛が絡まってグチャグチャになったりしながらも500km離れた大阪まで行って、風呂に入れなくても「楽しかった」と大喜びで帰って来れた事は、オレ自身の喜びをより倍増させる

自分自身はもちろんだけど、ヨメさんが喜んでくれる事も同じくらい重要に考えていて、それもやっぱり『互いを思いやる気持ち』なんだと思う

 

我が家を例えるなら、ある日突然会社を辞めてきた旦那が「オレは歌手になる!」と言っているようなものだ

オレの自分のアタマの中でしかない構想を『マンガ』として表現しようと決心したわけだが、ヨメにとっては正気の沙汰ではないし、オレのアタマの中にしかない見えないものを、よく理解してくれたと思う

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そして反対どころか「26年も働いたからいいんじゃない?」と理解して応援してくれている事には感謝しかない

オレが真逆の世界に連れ込む形になって、「違う人生があったのかも知れないのにな…」と思うと、やっぱり出来る限り大切にしようと思っている

 

ブログに載せる為に顔が映らない様に撮りはじめた写真は『なかよし影だ』とヨメが気に入り、たくさん撮るようになった

今更言うまでもないが、ハーレーは独りで走っててもメッチャ楽しいし、みんなと走っても楽しい、ヨメさんを乗せて走ってても楽しい

でも残念だがいつか降りる時が来る事も解っているし、それでもその時が来るまでヨメさんと走れればいいなと想う

それが『願い』であるし、その願いを叶えるためにも、ヨメさんに感謝し、これからも大切にしていこうと思う

 

(*長く続いた旅のまとめも今日でおわり。 明日から今回のバイブズミーティングで役に立った、オススメの強力アイテムを紹介します!)

 

 

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